イタリアから日本へ訪れた外国人新婚旅行者(インバウンド)のハネムーン体験と、リピーターに繋げるマーケティング戦略

イタリア人新婚旅行者が選んだ日本旅行プランの魅力とポイント

イタリアから新婚旅行として訪れた外国人旅行者が日本をどのように楽しんだのか、今回の旅行プランから学ぶことができます。この訪日外国人新婚旅行者は、関東と関西の観光地を中心に巡り、伝統文化や自然、都市観光といった日本の多彩な魅力をハネムーンとして体験しました。彼らが選んだ訪問地や観光スポットを振り返りながら、日本がハネムーン先としてどのような魅力を持っているかを探ります。

歴史と文化の体験

この旅行者が訪れた鎌倉大仏や日光東照宮、伏見稲荷などの寺社仏閣は、日本の伝統文化を体験する場所として非常に人気があります。新婚旅行者にとって、歴史的な建物や神聖な場所は、非日常的で神秘的なひとときを提供してくれます。また、京都の金閣寺や清水寺のような、四季折々の風景とともに佇む建物は特にロマンチックな雰囲気を醸し出し、新婚旅行の思い出にふさわしい場所です。外国人旅行者が訪日する理由の一つは、こうした「日本らしさ」を体感することにあります。

自然と風景が彩るロマンチックな体験

日本の自然とその美しい景観も、訪日外国人新婚旅行者にとって大きな魅力です。今回の旅行者が訪れた宇治や高野山は、日本独自の風景が楽しめるスポットであり、特に新婚旅行として訪れるには最適な場所です。高野山の苔むした鳥居や並ぶお地蔵様、また宇治の平等院など、静寂の中で佇む風景は二人の絆を深めるひとときとなります。また、夜にライトアップされる清水寺や京都タワーなど、幻想的な雰囲気が感じられる場所も、特別な体験を提供します。

現代的な都市観光の楽しみ

伝統文化だけでなく、訪日外国人新婚旅行者は日本の現代的な都市観光にも興味を持っています。東京の浅草やスカイツリー、大阪の道頓堀や通天閣など、日本のポップカルチャーや都市の活気を感じられる場所は、多くの訪日観光客にとって新鮮です。特に浅草では、路地裏に並ぶ飲食店や商店街を歩きながら、活気ある日本の日常を垣間見ることができる点も魅力です。また、大阪ではたこ焼きなどの食文化も含め、ユニークで現代的な体験が楽しめます。

より深い体験を提供するための提案

茶道体験や和菓子作りワークショップ

訪日外国人新婚旅行者向けに、茶道体験や和菓子作りのワークショップを提供することは、日本文化を深く理解してもらう良い方法です。プライベートな茶道体験は、静寂の中で二人だけの特別なひとときを楽しむことができ、新婚旅行ならではの思い出に残る体験となります。さらに、和菓子作り体験では、抹茶スイーツや和菓子の繊細さを感じながら、創造的で楽しい時間を過ごせます。

季節ごとの自然とイベントを楽しむ

奈良では夜間の鹿とのふれあいやライトアップイベント、和歌山の高野山では宿坊での精進料理といった、日本ならではの季節ごとの楽しみ方もあります。こうした地域の魅力を深く知ることで、訪日新婚旅行者は日本の「四季折々」の楽しみ方を学び、次回は異なるシーズンに訪れてみたいという気持ちが芽生えるでしょう。

広島の島々巡り

宮島を訪れた今回の旅行者のように、広島県の瀬戸内海の島々を巡るツアーもおすすめです。尾道や鞆の浦などは映画やアニメの舞台にもなっており、風情ある港町を散策しながら日本の地方の魅力を発見できるでしょう。島巡りは、都会の喧騒を離れてゆったりとした時間を過ごしたい新婚旅行者にはぴったりの体験です。

訪日外国人新婚旅行者がリピーターになるための戦略

新婚旅行で日本を訪れた外国人旅行者がリピーターとして再訪するためには、帰国後のフォローアップが大切です。次回の訪問に向けて新たな魅力を伝えるアプローチをいくつか紹介します。

四季折々の観光情報を提供

「日本の四季」というコンセプトで、春の桜や秋の紅葉、冬の雪景色など、季節ごとの日本の美しさを紹介するニュースレターやSNS投稿を行いましょう。これにより、次回は異なる季節に日本を訪れたいという気持ちを引き出すことが可能です。四季の変化がもたらす景色の違いは、リピーターを増やすための強力な要素です。

SNSでの思い出シェアと専用ハッシュタグの活用

帰国後もSNSで日本の体験を発信してもらうために、専用のハッシュタグ「#JapanHoneymoon」を提供し、インスタグラムで思い出をシェアできる仕組みを整えます。これにより、新婚旅行者が他の潜在的な訪日観光客に対して日本の魅力を広めることができます。また、SNSで日本旅行を振り返ることで、再訪意欲も高まります。

リピーター向けの特典や限定ツアー

再訪を促すために、訪日外国人新婚旅行者向けの特別な体験ツアーや宿泊割引などの特典を提供することも効果的です。たとえば、「次回は秋の京都を楽しむ特別プラン」や「再訪時限定のプライベート茶道体験」など、リピーター専用の特別な体験を用意することで、もう一度日本を訪れたいという気持ちを刺激します。

気づき:日本旅行の分析だけがマーケティングではない

この方の調査をした時の気づきです。今回の対象者は、イタリアから日本へ新婚旅行に来たかと思いきや、そして次の移動先はシンガポールでした。

新婚旅行は1カ国ではない。

これは大きな気づきでした。例えば、日本からヨーロッパへ新婚旅行する人も、1カ国ではなく数カ国旅行します。逆も同様ということ。アジアとして括られるのであれば、近隣国にも旅行するのは自然の流れだと思いました。

こうなると、観光マーケティングにおいて重要なのは広い視野になります。例えば、日本でリゾート施設を運営している企業がインバウンド誘致するとなる場合、必然と競合がタイやインドネシアといったリゾート地として人気な国も含まれてくる可能性が十分にあるということです。

今回の対象者は、マリーナベイサンズに宿泊していたので、ラグジュアリーカテゴリの中で宿泊体験の勝負をする必要があります。マリーナベイサインズは、屋上のプールやカジノも併設されていることなど独自性があるので、日本のラグジュアリー体験を売りにしているホテル業界は、視野を広げて勝負していく必要があると感じました。

マーケティングの基本である、誰に・何を売るのか。「誰に」の解像度を上げないと、観光マーケティングも勝ち筋が見えてこないかもしれません。観光庁が2023年に出している訪日マーケティングレポートがありますが、国内の消費に閉じている点や顧客のインサイトが見えにくい点があるため、改善の余地があるかもしれません。

私たちはN1の訪日客(インバウンド)を起点に観光マーケティングを行うので、誰に・何を売るのかを明確に戦略を立案して参ります。

おわりに

イタリアから訪れた新婚旅行者の日本での体験は、インバウンドマーケティングの観点から多くの示唆を得られる貴重なものです。訪日外国人新婚旅行者にとって、日本は歴史や文化、自然、現代的な都市観光が共存する特別な場所であり、その多様性がリピーターとしての再訪を促す要因となります。私たちは、訪日外国人新婚旅行者が帰国後も日本への興味を持ち続け、次回訪問に繋がるよう、四季折々の情報提供やSNSを通じた思い出の共有など、継続的なフォローを行っていくことが重要です。

私たちの組織は、こうしたインバウンド観光客の体験を理解し、より魅力的な訪日体験を提供することで、日本の観光業の発展に貢献したいと考えています。訪日観光の認知を高め、ヨーロッパからの観光客をリピーターとして迎え入れることで、日本の地域経済の活性化にもつながると信じています。

Blue Adventuresへのお仕事の依頼・ご要望等ありましたらお問い合わせフォームよりお願いします。Blue Adventures代表の私が運営しているSNSアカウントでも情報発信を行なっているので、興味があればこちらもぜひフォローしてください!

コメント