はじめに:Instagramで位置情報を活用する意義
ここ数年、Instagramを使って情報を収集する人が増えてきました。日常の役に立つ情報を提供するアカウントや、地域に特化しておすすめの飲食店を紹介するアカウント、旅行に特化したアカウントなど、いわゆるマイクロインフルエンサーが急増したことで、求めている情報を気軽に収集できるようになりました。このような背景から、ビジネスアカウントも急増しており、飲食店のアカウントも増えてきて、積極的な運用が目立つようになっています。
Instagramはテキストよりも画像・動画フォーマットに特化しているため、美味しい料理の写真を掲載できる点で飲食業界との親和性が高いとされています。来店した顧客による投稿(UGC)が増えるほど店舗の情報量も増え、新規ユーザーの来店動機にもつながります。
そのためには、Instagramの基本設定を抑えるとともに、特に位置情報に店舗アカウントが表示される状態を作っておく必要があります。位置情報に店舗アカウントが表示されていなければ、Instagramのマップ検索に店舗アカウントが表示されないままとなるからです。
ここでは、集客サポートを行なっている飲食店のInstagramアカウントを例に、位置情報に店舗アカウントが掲載されるまでの手順と、最終的にInstagramのマップ検索に表示されるまでの流れをお伝えします。
Instagram飲食店アカウントの基本設定
本方法は公式情報ではないため、正確性を保証するものではありません。ただし、複数の飲食店で試した結果、掲載実績が確認されています。以下ではその流れをお伝えします。
- Instagramアカウントの設定
- アカウント名はなるべくユニークに設定する(地域名を含めるなど)。
- プロフィールに店舗住所を入力する(後述するFacebookページと同一にする)。
- リンク先に店舗WebサイトやホットペッパーのURLを設定する。
※本手順ではInstagram側でFacebookページとの直接連携は行いませんでした。
- アカウント名はなるべくユニークに設定する(地域名を含めるなど)。
- Facebookページの設定(PCで実施)
- 基本情報をできるだけすべて入力する。
- 住所登録時はピン留め位置を正確に指定する(スマホではうまく設定できない場合があるため、PCで設定することを推奨)。
- Webページリンクとして店舗WebサイトやホットペッパーのURLを登録する。
- ソーシャルアカウント連携でInstagramアカウントと紐づける。
- 住所登録時はピン留め位置を正確に指定する(スマホではうまく設定できない場合があるため、PCで設定することを推奨)。
- Facebookページの公開設定を有効にする。
- Facebookページに少量の投稿を行い、他アカウントへのいいね・フォローを実施することでページのアクティビティを少し増やす。
- 基本情報をできるだけすべて入力する。
- 更新を待つ
上記1、2の設定完了後、約1~2週間ほど待つと、Instagramの位置情報(ロケーション)に店舗アカウントが表示されるようになります。

Instagramマップ検索に飲食店アカウントが表示されるまでの流れ
位置情報に表示されるようになっただけでは、Instagramマップ検索に飲食店アカウントは表示されませんでした。ここで想定した仮説は、店舗アカウントの位置情報を付けた投稿数が一定以上増えないと、マップ上に表示されないのではないか、という点です。
そこで、店舗の位置情報が含まれた投稿を複数行い、数日間経過を観察しました。その結果、Instagramマップ検索に店舗アカウントが表示されるようになりました。

効果を最大化するための応用テクニック
以下は現在検証中の領域ですが、位置情報が付いた投稿数(UGC)が増加するほど、マップ上での露出機会が高まると考えられます。Instagramマップに表示されても、検索結果で上位に表示されるためには優先度付けがあるように思われます。その優先度を高める要素の一つがUGC(ユーザー生成コンテンツ)の量です。
さらに、多様な検索ワードに対応するために、投稿本文やハッシュタグなどにさまざまなキーワードを含めると、露出機会が増える可能性があります。たとえば、「#渋谷カフェ」「#横浜ラーメン」といった地域+ジャンルのハッシュタグを複数盛り込むことで、別の検索結果にも引っかかりやすくなります。
UGCを増やすためには、店頭でより多くの顧客にInstagram投稿を促す仕掛けが必要です。例えば以下のような取り組みが考えられます。
- レジ横に「位置情報タグ付けで割引クーポン配布」などのPOPを設置する
- 飲食中の写真をシェアしてくれたお客様に次回来店時のドリンク無料クーポンを提供する
- 来店時にハッシュタグ例を案内し、TwitterやTikTokなど他SNSへの連動も促す
これらの工夫により、UGCの増加を図るとともに、検索結果で上位に表示される確率を高められるでしょう。
まとめと次のステップ
1. 本記事で学んだことのおさらい
- Instagramでの集客には「位置情報」の設定が不可欠である。
- Instagramアカウント側で住所やリンクをきちんと入力し、Facebookページ側で詳細な店舗情報を登録・公開しなければ、位置情報に店舗アカウントが表示されない。
- 位置情報に店舗アカウントが表示されるまでには約1~2週間を要する。
- 位置情報が表示されただけではマップ検索に出ないため、UGC(ユーザー投稿)を増やし、検索アルゴリズムに評価される投稿数を一定以上確保する必要がある。
2. 継続的にフォロワーを増やすために心がけるポイント
- 定期的な位置情報付き投稿
店舗公式アカウントから週に1~2回、必ず位置情報を付けたコンテンツを投稿する。特に新メニューやイベント情報は注目度が高いため、位置情報タグを積極的に活用する。 - UGCを促すキャンペーン
来店客に対して「位置情報タグ付け投稿でクーポンプレゼント」などのインセンティブを用意し、ユーザー自身のフィードにも位置情報が残るように促す。 - ハッシュタグ最適化
地域名+業態・ジャンルのキーワードを複数組み合わせてハッシュタグを設定し、検索からの発見率を向上させる。過度に多用せず、関連性の高い5~10個程度に絞るとエンゲージメントが高まりやすい。 - ストーリーズやリールでの位置情報スタンプ活用
ストーリーズやリールでも位置情報スタンプをつけることで、ストーリーズマップやリールの地図検索に表示される可能性を高める。
ユーザーとのコミュニケーション強化
フォロワーからのコメントやDMには迅速に返信し、エンゲージメント率を維持・向上させる。エンゲージメントが高いアカウントはアルゴリズム上でも評価されやすい。
3. 相談・問い合わせ先の案内
ご不明点やサポートが必要な場合は、SNSのDMやメールからお気軽にお問い合わせください。
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